業務でExcelを使用している方の大半はExcelで集計したり整経したシートをメールに添付して送信するという作業を一日に何度も行っていると思います。
その集計して添付送信する作業を、何回かの記事に分けて完全に自動化していきたいと思います。
今回は2回目という事で、Excelファイルの特定のシートをPDFへ保存しメールへ添付するところまでをやりたいと思います。
前回の記事 → 【VBAでOutlookを操作】
前回までで出来ているコード
Public Sub SendMail()
Dim FileName As String
FileName = "ファイル名を指定".xlsx"
Dim ol As Object
Set ol = CreateObject("Outlook.Application")
If ol Is Nothing Then Exit Sub
With ol.CreateItem(0)
.To = "test@example.com" '送信先
.CC = "cc@example.com" 'CCのアドレス
.BCC = "bcc@example.com" 'BCCのアドレス
.Subject = "Test Title"
.Attachments.Add FileName '添付ファイル
.Display '下書きを表示
.Body = "本文を書く欄"
End With
Set ol = Nothing 'オブジェクト解放
End Sub
よくわからなくなった方は、前回の記事を確認してみてください。
VBAでPDF保存
VBAから特定のシートをPDF保存することは難しくないです。
色々なサイトで紹介されていますが、一つ注意しなければならない事があります。
他の記事ではあまり、解説されていません。
PDFを保存するフォルダが、VBAから見えているか?
フォルダ階層の位置が同じであるか?
なにを言いたいかというと、皆さんが今作っているOutlook自動操作プログラムを、特定のパソコンでしか使用しないことは無いと思います。
パソコンのフォルダ階層は、個人で使用するパソコン毎に異なっている部分が多いと思います。
それぞれのパソコンに合わせて、保存フォルダを書き直しても良いですが台数が多いと超大変!!です。
なので、次の様に保存場所を指定します。
PDFファイルの保存
Dim WSH As Variant
Set WSH = CreateObject("WScript.Shell")
Path = WSH.SpecialFolders("Desktop")
Set WSH = Nothing
コードを見てお判りでしょうか?
WScrit.Shellというオブジェクトを生成し、SpecialFolders(“Desktop”)でそれぞれExcelファイルを使用するパソコンのデスクトップのパスを取得させています。
とても便利で、使い勝手の良いオブジェクトなので、WScrit.Shellの使用方法は是非、マスターしてください。
PDF保存
ActiveSheet.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, FileName:=Path & "\Filename.pdf"
とても簡単ですね!!
特に注意するところはありません。
変数Pathへは先ほど取得したデスクトップのパスが入っています。
セパレータは取得できないので、セパレータ(\)とファイル名+ .pdf
をファイル名として渡してやればよいです。
ここまでで完成したソースコード
皆さん、お疲れ様でした。
ここまでのソースコードをまとめて記載します。
Public Sub SendMail()
Dim FileName As String
FileName = "\" & "Filename".pdf" '保存ファイル名
'デスクトップへアクティブシートをPDF保存
Dim WSH As Variant
Set WSH = CreateObject("WScript.Shell")
Dim WSH As Variant
Set WSH = CreateObject("WScript.Shell")
Path = WSH.SpecialFolders("Desktop")
ActiveSheet.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, FileName:=Path & Filename
Set WSH = Nothing
Dim ol As Object
Set ol = CreateObject("Outlook.Application")
If ol Is Nothing Then Exit Sub
With ol.CreateItem(0)
.To = "test@example.com" '送信先
.CC = "cc@example.com" 'CCのアドレス
.BCC = "bcc@example.com" 'BCCのアドレス
.Subject = "Test Title"
.Attachments.Add Path & FileName '添付ファイル(パスとファイル名を指定)
.Display '下書きを表示
.Body = "本文を書く欄"
End With
Set ol = Nothing 'オブジェクト解放
End Sub
ここまでで、実装は完成です。
とっても簡単ですよね!
後は、ボタンに上のマクロを登録すれば、ボタンクリックで実行できます。
今回はデスクトップへ保存しましたが、ネットワークサーバー等へ保存したい時も多いと思いますので、次回そういった処理に関して注意する点や処理方法などを書いていきます。
VBAで本当にお勧めできる書籍が出版されました。
ぜひ読んでみてください!